ハイジの山歩記


2012年 南アルプス南部縦走2

7/28(土) 千枚小屋〜百間洞山の家


  7/28(土) 快晴

 千枚小屋 5:30〜6:15 千枚岳 6:20〜8:05 悪沢岳(荒川東岳) 8:10〜9:15 中岳避難小屋
 9:30〜10:50 荒川小屋 11:20〜14:10 赤石岳 14:20〜16:20 百間洞山の家(テント泊)

 4:30 起床。早立ちしたく3時に一度目覚めたが、ちー隊長がzzzなので再び寝てしまった!
 4:55 朝食(パン) 出遅れてしまったので、お湯も沸かさず時間短縮(^^;
 5:30 千枚小屋出発。

 本日の行程は、山行中一番長く14km&コースタイムで9時間40分だ。
 3000m峰6つ(丸山、荒川三山、小赤石岳、赤石岳) 越えて行く。

                千枚小屋より望む富士山と笊ヶ岳

 
           ハクサンチドリ

 小屋付近のお花畑を抜け稜線へ。
 ひと登りで視界が開け\(^o^)/

        ↓上河内岳     ↓聖岳       ↓赤石岳
 

     ↓赤石岳                                ↓荒川前岳
 
            6:05 赤丸部・荒川小屋

 6:15−20 千枚岳(小休止)

           ↓悪沢岳(東岳) ↓丸山
 

 千枚岳から小さく下るとお花畑♪
 登山道脇は、イワオウギの群生が見事だ!
 ミネウスユキソウやミヤマオダマキ、ヨツバシオガマなどが混生している。

 花写真集(千枚〜丸山) ※各画像クリックで拡大


シコタンソウ

イワオウギ

ミヤマオダマキ

タカネコウリンカ

イブキジャコウソウ

ミネウスユキソウ

ミヤマムラサキ

チシマギキョウ

 お花についつい目を奪われるが、岩場のヤセ尾根の通過があり、気を引き締める。

 

 核心部は、短いながらも段差が大きく急降下だ。荷が重いので絶対にバランスを崩すこと
 は許されない。慎重に慎重に行く。

 
          6:30 岩場のヤセ尾根核心部通過

 この時間なので、すでに多くの登山者が歩いている。
 ヤセ尾根を振り返ると、案の定、核心部通過渋滞がおきていた(^^;

 
       イワオウギ(クリーム色)、タカネナデシコ(ピンク)

 6:50 丸山手前で雷鳥の親子発見♪ どこにいるかわかるかなぁ〜(^^)

 
           

 
         写真に撮れなかったが、5羽のヒナを連れていた

 7:15−30 丸山(3032m) 大休止・パン
 雷鳥を見た後から、頭がぼお〜っとし、山頂までが遠かった。
 丸山が3000m峰だということをすっかり忘れていた(^^;

         ↓富士山                    ↓塩見岳        ↓間ノ岳
                        丸山(3032m)より望む

 
             丸山より望む悪沢岳(右)

 既に荷の重さで肩が痛い。
 ハイジは丸山からダブルストックを使うことにする。
 肩への加重ポイントも分散される。

 
            7:50 富士山をバックに♪

 8:05−10 悪沢岳(荒川東岳)3141m。小休止。

 広いと言えない山頂は人だらけ。
 ここまでの間装備を見ると、テン泊者は見られなかった。
 遅い出発だから、当たり前かぁ〜(^^;
 多くの人が大休止を取っているが、我らは腰を下ろすことなく先へ。

 

  ↓上河内岳      ↓赤石岳 ↓兎岳 ↓中盛丸山
 
         悪沢岳より、これから辿る山々を望む

 上画像で、上河内岳の右奥に見えているのが茶臼岳だ。

                       ↓前岳  ↓中岳
 

 中岳へは、ジグザグの急な道を大きく下り登り返す。

                             ↓中岳避難小屋
 
            8:25 中岳のコルを見下ろす

 8:30 コル通過。
 ここで休むつもりでいたが、足の余裕があったので、適当な所まで登り返す。

 稜線は照りつける日射しは強いものの、吹き渡る風が心地よく、汗をかかない。
 登り返しも淡々と歩く。視線を上げると避難小屋が見え、小屋まで休まずに行く。

 
           9:10 湧き立つ雲の彼方に富士山

                   ↓悪沢岳
 
                まもなく避難小屋

 9:15−30 中岳避難小屋(大休止・パン&ポカリ)


 9:35 中岳(3083m)通過。

                ↓仙丈岳  ↓塩見岳 ↓間ノ岳
 

    ↓赤石岳           ↓兎岳
 
               中岳より望む前岳(赤丸部)

 9:40−50 前岳分岐。ザックをデポし山頂往復(空身は羽根が生えたよう♪)

                                 前岳より望む中岳(左)、東岳(右)   

 花写真集(丸山〜前岳) ※各画像クリックで拡大


ハクサンシャクナゲ

ミヤマコゴメグサ

タカネツメクサ

コイワカガミ(ピンク)
ミネズオウ

アオノツガザクラ

ハクサンイチゲ

イワベンケイ

イワベンケイ

イワツメクサ

ミヤマシオガマ

テガタチドリ

チングルマ

ミヤマダイコンソウ

クロユリ

タカネヤハズハハコ

ツガザクラ

 
      9:58 このトラバース道のむこうに、お目当てのお花畑が・・・

 う・わ〜〜〜っ!! 期待通り、斜面上から下までお花畑♪♪

                ↓赤石岳
 
        前岳のお花畑は最盛期♪♪\(^o^)/\(^o^)/

 鹿の食害から守るため、お花畑は全面柵で囲われていた。
 斜面通過時は、設けられた扉の開閉を徹底しましょう!

 
 主にハクサンイチゲ(白)とミヤマキンポウゲ&シナノキンバイ(黄)で構成されている

 ハイジは12年前の9月上旬、ツアー登山で悪沢〜赤石と歩いた時、当然お花の時期は終わっ
 ていたが、ガイドさんから最盛期は一面花で埋め尽くされるときき、再訪時は絶対にその時期
 を狙って来ようと思っていた。

 あれから12年かかってしまったが、大好きなちー隊長と青空の下、このお花畑を目にするこ
 とができ、喜びいっぱいであ〜〜〜る(^^)v

 

 10:50−11:20 荒川小屋(大休止・小屋でカレー¥1,000を食べる)

 

 小屋から離れた水場(テン場の奥)で給水後出発。

 トイレ棟の前を通り、樹林の急な道を行く。大休止の後なので堪える(^^;

      ↓荒川前岳
 
            11:30 ひと登りで小屋を振り返る

 蒸し暑い樹林帯を抜けると視界が開け、斜度が緩む。
 楽になるはずが、ハイジはまたしても眠気に襲われる。

 
         11:50 このあたりから急激な睡魔が・・・

 消化のため胃に血液が行き、急登で息が上がり軽い酸欠状態になったためか、ともかく
 耐えがたいほどの睡魔だ。足元がフラつき、牛歩の体・・・。
 緩やかな道を、夢遊病者の如く、なんとか標柱まで頑張る。

 12:05−10 大聖寺平分岐(小休止) 
 居合わせたオジサマ達に本日の行程を尋ねられ、百間洞までと答えると、「そんな足取り
 で大丈夫?」と心配された(^^; 「ええ、多分大丈夫です(^^;;;」

 ハイジの癖?とはいえ、ちー隊長も心配そうだ。
 ここ数年胃腸が弱くなったせいか、下界でも(特に昼食後に)眠くなることがある。
 ある程度消化が進めば、眠気もとれるハズ(^^;

                    ↓荒川前岳           ↓悪沢岳(荒川東岳)
 
                大聖寺平より望む

 12:50−55 小赤石の肩まで頑張りたかったが、眠さが抜けきらず小休止。

 
         13:00 登山道のすぐ脇で砂浴び中の雷鳥

 13:15 小赤石岳の肩通過。
 眠気はすっかり飛び、足取りも軽くなってきた。

 
               小赤石岳を望む

 13:30−40 小赤石岳(3081m) 小休止。(チョコ、ポカリ)

 大聖寺平で休憩時、心配してくださった?オジサマ達がいらした。
 元気に到着したハイジを見て、「おっ! 調子がでてきたね」   「ハイ♪ 御心配なく〜♪♪」
 ハイジの元気に反して、赤石小屋までのオジサマ達はグロッキーそうだった(^^;

 

 
              小赤石岳より赤石岳を望む

 13:50 東尾根分岐通過。
 赤石小屋へは、ここから下る。
 多くの人がザックをデポし、赤石岳を往復する。

 14:10−20 赤石岳(小休止・ポカリ) 
 ちー隊長と二人きりの山頂であ〜る。

     赤石岳(3120m) 山頂             山頂より望む赤石岳避難小屋

 山頂部に立つ避難小屋泊は魅力的ではあるが、我らは予定通り先へ進む。
 誰もいない二人だけの縦走路を行く。

 
      赤石岳避難小屋分岐より望む百間洞方面の縦走路

 上画像で雪渓がある所は、イワヒバリの水浴び場となっていた♪(ちー隊長が発見!!)
 下界では、水たまりで雀の水浴びを見たことはあるが、山中で野鳥の水浴びを見たのは
 初めてであ〜る! しかも3000mの高所で。水、冷たくないのかなぁ〜(^^)

 
                赤丸部・イワヒバリ

 イワヒバリの水浴びに癒され、身も心も少し軽くなった気がした。
 ガレの急下りは疲れた足には堪えるが、気持ちを切り替え、未知のトレイルを味わうのだ♪

  ↓小兎岳    ↓中盛丸山    ↓大沢岳
 
               百間平はまだ遠い・・・(中央部)

 14:45 標柱通過。これよりトラバース道だ。
 誰にも会わないと思っていたが、軽荷の逆行者2名とすれ違う。

 15:00−10 大斜面下コル(小休止・パン)

 
          大斜面下コルより、来た道を振り返る

 馬ノ背からは緩やかな尾根歩きだ。
 展望がいいらしいが、時間的な事もあり生憎周囲のお山は皆、山頂部は雲の中だ(; ;)

 
        15:20 馬ノ背付近より望む百間平への縦走路
 
                 百間平へ続く道

 15:40−45 百間平(小休止)

 
          百間平より望む聖岳(山頂部は雲の中)

 百間平より一旦緩やかに登り、その後山の家まで急坂を一気に下る。
 最後まで激しい?道であ〜る(^^;
 間もなくテン場が見えてきた♪ 今の所、1張りだけだ。

 
         15:55 やっとテン場が見えてきた♪

 上から見えていたテン場から小屋までは、更に5分ほど下る。
 テン場にザックを置き、水汲みが一回で済むようプラティパスを持ち、受付に向かう。
 見えていたテン場とは別に、小屋から比較的近い所に3ヶ所(3張り分)ほどテントサイトが
 あり、当然ながら既に張られていた。

 16:20 百間洞山の家(テント泊/1人¥600) 水場&トイレ共、小屋のを利用する。 
 嬉しいことに、エビス500ml¥800が売っていた♪(他にもプレミアムモルツなどもあり)

 
                百間洞山の家(翌朝撮影)

 当初の計画では、この山小屋の夕食(名物・揚げたてトンカツ)を目当てに、この日だけ小屋泊
 まりにするはずであったが、ちー隊長が混雑した山小屋だと(周囲に気を使い)熟睡できないと
 言いだし、疲れているから小屋泊ではなく、疲れているからテント泊になった(^^;
 ※小屋番さんに伺った所、他の山小屋に比べ空いていたのだが・・・。

 テン泊者も、小屋の食事だけ頼む事もできたが、食材&つまみ共余分に持っていたので、荷が
 軽くなることでもあるし自炊する。
 テントを張り終えた頃、聖方面からもう1パーティ到着し、この日のテン場は合計6張りだ。

 17:30 乾杯♪(夕食:タラコスパゲティ、鳥の炭火焼)

 

 二人とも足の疲れというよりも、大きなアップダウンとザックの重量で肩が痛み、タコができた
 ようなかんじになってしまった(^^; 今までのテン泊で一番キツかった。
 ハイジは全身疲労により、珍しくロング缶1本をやっと飲んだ(^^;;

 シュラフに入り、腰を伸ばせた時の気持ちよさといったら・・・ああぁぁぁ〜〜〜(~ ~# 

 19:45 消灯(爆睡!!)


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山行記