ハイジの山歩記
 

8/5〜7 カルリータウ峰登頂(敗退)〜下山編

  
  8/5(木) 晴

 無念の敗退!
    

 アタックキャンプ 6:20〜8:35 4900mコル 9:05〜11:55 アタックキャンプ(テント泊)

 4:30 起床。(まだ暗い)
 5:10 朝食。(ラーメン)

 
             朝焼けのハンテングリ(AM5:40)

 6:20 ガイドさんの都合で??、予定より20分遅れてアタックキャンプ出発(^^;

 A氏は体調が優れず、キャンプで待機するということで、メンバー4人&ツアーリーダー、
 ガイドチーム3人の、8人パーティーだ。
 アイゼンを装着し、アンザイレンせず、各自勝手にガイドさんの後をついて行く。
 これまでの通り、サブガイドの後にK氏がピタリとつき、どんどん進む。

 緩やかに登る雪原が、4900mコルまで続く。
 ズボズボぎみの雪面やデブリの中は、とても歩きづらい(^^;
 これから向う先の方で、小さめだが新たな雪崩を目撃! 
 朝のうちにこの状態なので、帰路を思うと恐ろしい(> <)

 7:00−10 小休止。

 
                来た道を振り返る

 休憩を終え再び歩きだす。高所での速歩状態?は、身体にとても負担である。
 本日の行程12時間の、まだ序盤で消耗してしまうわけにはいかないのだ。
 心拍を一定ペースに保ち歩きたいのだが、前の人との間隔が開いてしまうと、気になって
 しまい、ついつい頑張ってしまったのがいけなかったのか、それは突然やってきた!
 お腹がイ・タ・イ!!

 胃腸は丈夫なハイジです。今朝起床後、キャンプ出発前も問題なく過ごしたのである。
 休憩時に冷えてしまったのかなと思いつつ、痛みが治まるのを期待していた。
 見渡す限りの雪原に、隠れる場所などない・・・。
 30分ほど我慢して歩いたのも限界で、痛みはだんだん強くなり、吐き気もおきる。
 腹式呼吸もままならず、目の前が一瞬真っ暗になってしまった!!
 遂には過呼吸状態に(> <;)

 こうして事後山行記を書いていると、その状態が治まるハズもなく、恥ずかしさを捨て、
 我慢せずすぐにリーダーに申し出れば良かったのだが、薄い空気の中、突然の予期
 せぬ事態
に、適切に対処できなかったのであ〜る(^^;;
 限界のハイジは、(情けないが)仕方なくリーダーに申し出る。

 7:55−8:15 大休止。隠れる場所はないので、皆に前を向いていてもらい、後方離れ
 たところで×××・・・。(> <;;

 事後皆の所へ戻る。リーダーは、スッキリしたのならアタックを続けましょうと言って
 くださったが、自分の状態を知るハイジは、コルまで頑張り、リタイアを申し出る。
 油断して心拍をあげると、お腹が痛み出すのだ・・・。ああ〜〜(> <)

 8:35 4900mコル着。
 ハイジを心配したちー隊長は、アタックせず一緒に引き返すと言う。
 ちー隊長には強く続行を勧めたが、「一緒に登らないと意味がない。この素晴らしい
 山域にこれただけでも十分だ」
ということで、皆を見送り二人きりでキャンプへ戻る。

 アタックメンバーは、ここからアンザイレンだ。
 サブガイドの後ろはK氏ではなく、ツアーリーダーI氏が続き、K氏、Y氏の順に出発する。

 
               アタック隊を見送る

 
     コルから望むハンテングリ(アタックキャンプは見えない)

 
               コルから望む北側方向

 9:05 コル出発。

 

 

 

 戻る道すがら、アタック隊の姿を見上げる。
 二人だけになった安堵で、今度は登頂断念した悔しさが湧いてくる・・・。

     ↓のような景色を見るハズだったのにぃ〜〜〜(; ;)
 
          カルリータウ山頂部(画像:Y氏提供)

 相変わらず腹痛と吐き気は、油断していい調子で歩いていると起こり、何度も足を
 止めることになった。
 体力UPのトレーニングもし、今後も経験を重ね高峰にチャレンジしたい夢もあったが、
 今回の経験で、自分が高所に向かない体質であることをつくづくと思い知る。

 腐りボヤキつつ歩くハイジに、ちー隊長は一頻り聴いてくれた後、気持ちを切り替えて
 楽しんで帰ろう♪と、穏やかに諭してくれた。
 ちー隊長の深い愛を改めて感じ、【この人と結婚してよかった〜♪神様ありがとうござい
 ま〜す!】 と、心の中で何度も叫んだハイジでした(^^#
 
 
              出来立てデブリの脇を通る

 

 

 10:00−20 大休止。(ウィダーインぜりー)

 

 

 10:50−11:00 小休止。
 気温が上がり、思った通り、朝よりも深くズボる場面が多くなる(^^;
 二三度一人では脱出できず、ちー隊長に助けられながら戻る。
 コルでリタイアを申し出た時は、一人で引き返しても大丈夫と思っていたが甘かった(^^;

 
              アタックキャンプが見えてきた

 
            気を抜かず慎重に通過する

 
                 A氏の御出迎え♪

 11:55 アタックキャンプ着。
 A氏とおしゃべりしたり、軽食をとったりしながらゆっくり過ごす。

 15:30過ぎ、そろそろだろうと見当をつけ、テントから出てコル方面を見ると、アタック隊
 の姿が見えた。朝起きた雪崩の脇を通らず、逆側のルートを取っていた。
 小さく見えた姿は中々近づかず、ルートの状態の悪さが思われる。

 

 18:30 アタック隊帰着。
 サブガイドの後ろにピタリと続く、涼しげな表情のK氏の姿があった(^^)
 おつかれさまでした〜。

 19:30 夕食。(山菜おこわ&みそ汁、さんま蒲焼缶、漬物)
 リーダーに山頂の様子を伺ったところ、双子峰の両ピーク共ルートの状態が悪く、
 ピークの少し手前を終了点としたそうだ。

 21:00 消灯。

 
  8/6(金) 曇り
    

 アタックキャンプ 10:10〜14:40 氷河ベースキャンプ (テント泊)

 7:00 起床。チーフガイドさんの言うとおり、お天気は下り坂。
 7:45 朝食。(梅がゆ&卵スープ)

 
           カルリータウ峰をバックに記念撮影

 10:10 アタックキャンプ出発。
 今季はこれにて営業終了なのか、残置テントも撤収して行った。
 アイゼン装着し、アンザイレンして慎重に歩を進める。

 

 
          サブガイドのビクター

 10:55−11:25 大休止。(アイゼン外す)

 

 11:50−12:00 小休止。

 

 浮石多いガレの急斜面を一気に下る。

 

 12:10−25 小休止。

      ↓Mtカザフスタン(5761m)       ↓カルリータウ峰(5350m&5450m)
 
       氷河の台地へ降り立ち、カルリータウ峰を見納める

 12:50−13:05 小休止。

             ↓ツアーリーダーI氏
 
            氷河を裂く川を幾度も渡る

 14:00−10 小休止。

 
         K氏は今日もガイドさんの後にピタリと続く(^^)

 
         氷河ベースキャンプが近づく頃雨が降ってきた(^^;

 14:40 氷河ベースキャンプ着。

 15:00 昼食。(スープ&メロン)

 

 20:00 夕食。(牛肉添えパスタ)
 K氏とY氏、待ちに待った登頂祝いのビールで乾杯〜♪\(^o^)/
 我らも普通はビールを飲むのだが、ハイジはイマイチ調子が悪く控えた。
 パスタもオイルの匂いが鼻についてしまい、珍しく食が進まなかった(^^;

 

 食堂テントは、各国隊で満員だ♪
 私達以外は、皆ハンテングリ登山隊であり、男女共長身で若くカッコイイ!
 映画のセットの中にいるようだ☆
 だが、よく見ると、どのテーブルにもアルコール類は見当たらなかった(^^;

 食事中、キャンプ支配人がケーキを持って現れ、隣のテーブルへ向かった。
 ロシア語なのでよくわからないが、どうやら今日ハンテングリに登頂し下山してきた
 人がいるようだ。ハンテングリの登頂率と難易度はどれくらいなのかわからないが、
 厳しそうなことだけは確かだ。私達もお祝の拍手を送る♪♪

 21:10 消灯。
 この夜、食堂テントはお祝の宴で、深夜まで賑やかだった。
 
 
  8/7(土) 
  曇りのち雨
   
 
 氷河ベースキャンプ 11:20〜12:00 カルカラベースキャンプ (テント泊)

 
           早朝のハンテングリ&チャパエフ・ノース(右)

 昨夜キャンプ支配人からの通達で、本日は悪天候により、ヘリは飛ばないときかされていた。
 目的を終えてしまった我らは、一刻も早く下山し、緑の癒しの世界へと戻りたかったが、
 あと一日氷河ベースキャンプに滞在しなければならなかった。

 7:00 起床。
 8:05 朝食。(甘いミルク粥)
 ミルク粥の匂いも鼻につき食べる気のしないハイジであ〜る。
 リーダーI氏より、欲しい人は予備食で余ったフリーズドライ食品をいただくことができた。

 

 食事を終える頃、キャンプ支配人が笑顔で近づいてきた。
 ヘリが飛ぶことになり、今日カルカラBCへ戻れることになった(^^)v

 
             氷河ベースキャンプともお別れ

 
              10:23 ヘリが来ました〜♪

 11:20 氷河ベースキャンプ出発。
 ↓へりからの景色(各画像クリックで拡大します) 
 12:00 カルカラベースキャンプ着。雨

 13:10 昼食。(ミネストローネ&牛肉炒め&マッシュポテト)
 昼間からビールを思いっきり飲んじゃいます\(^o^)/


 14:20 シャワーを浴びにテント群から少し離れた小屋へ。(サウナもついている)
 シャンプー類はないが(各自持参)、お湯はふんだんに使える。


 19:10 夕食。(ワイン1本7$、ビール5$)
 心おきなく飲み食いの宴\(^o^)/

 
               夕食はハンバーグ&ライス
 22:30 消灯。


←8/02〜8/04 氷河ベースキャンプ〜C1〜アタックキャンプ編へ     8/8〜11 カルカラベースキャンプ〜アルマトゥイ観光編へ→

山行記