ハイジの山歩記

マウナロア登山編

  山域・山行名他   ハワイ島・マウナロア(4169m)登頂ツアー    (2006/03/31)
  メンバー   T氏、K氏、ちー隊長、ハイジ他ツアーメンバー11名+ガイド2名+ツアーリーダー1名

  概 略

  マウナロア登山は、標高差約770m(登山口約3400m〜山頂4169m)と、標高差
  自体は少ないが、山頂までは往復20.6km、標準コースタイム約11時間、水場もな
  く、不揃いな溶岩道コースなので、技術はいらないが体力が求められる。

  多くの登山専門旅行社は、登頂ではなく、ノースピット往復を設定している。
  (問い合せたわけではないので、理由は不明)

  ツアーを申し込むに当たり、山頂(ノースピットではなく)までの登頂ツアーであるこ
  とを確認し、申し込み後、送られてきた登山経歴書(3年以内の富士山を含む高所
  トレッキング経験)を提出し、現地ガイドのスピードに従い行動できない場合は、登
  頂できない旨等の同意書も提出した。

  前日マウナケアは積雪で登頂できなかったこともあり、当日出発前にツアーリーダー
  からきかされていたのは、現地ガイドさんが言うには、天気予報では午後から雷雲
  が発生すると言っているので、予定通り登山口へは向かうが、どこまで登れるかは
  登山道の状況次第だということだった。

  マウナロアは現地語で長い山と言いう意味で、ハワイ島の半分の面積を占めてい
  る。

  

  3/31 晴後曇
    

  気象観測所下 6:30〜11:10 ノースピット 12:05〜15:05 気象観測所下
  (大休止他多くの休憩時間含む)

  3:00に起床し、3:50 ヒロのホテル出発。
  4WD車2台に分乗し、真っ暗な道を行く。途中で朝食&昼食のお弁当を受け取り
  悪路に揺られながら5:30 登山口である気象観測所下の駐車場着。
  (標高約3400m)

  ヘッドランプを点しながら車中にて朝食。当然ながら食はすすまないが、無理やり
  胃袋へ詰め込む。
  夜が明け始め、あたりの様子もわかってくる。
  上に気象観測所があるだけで、5〜6台の駐車スペースと、ここまでのアスファ
  ルトの一本道があるだけだ。

  山中もちろんトイレもなく、各自ビニール袋とペーパーを持参の上、岩陰の適当な
  ところで済ませるスタイルである(^^;

  6:30 強風の中、駐車場出発。
  
                 マウナロア気象観測所

  現地リーダーを先頭に、各自適当に続く。
  振り返ると、真っ白な雪を頂き朝日に照らされたマウナケアが大きい!
  その名の通りだ。(現地語でマウナケア=白い山)

  

  ジープ道を進み、15分ほどで標識現る。↓
  

  ケルンを頼りに、ここから登山道であ〜る。
  ご覧のとおり、この付近ではまだ雪はない。
  道らしい道でもなく、ケルンを目印に進む。

  足を置いてみると、溶岩道は滑りにくいが、自然のままなので、高低ばらばらで
  よく踏み込まれた道ということにはならず、歩きにくい。

  歩き始めて30分ほどする頃には、現地リーダーのスピードに、遅れをとるメンバー
  がでてきた。

  ツアー出発前から書面や口頭にてさんざん説明され、同意を求められていたことは
  出発一時間以内に、歩行スピードが速い組(登頂を目指す組)と、遅い組(ノースピ
  ットまで)に分けるということと、リーダーの判断で、不適当と認められると下山指示
  がされるというものであった。

  日本の一般的なツアー登山のように、最も弱い人(遅い人)に合わせて進むという
  ことではないとあったので、ハイジは気合を入れ心して望んだ。

  リーダーの歩行スピードは、私の認識している、高所登山には向かないと思われる
  くらいの速さであった。本日の行程を考えると、このペースのままだと、登頂できる
  メンバーは、ちー隊長しかいないのでは!?と思われた。

  しか〜し、1ピッチが短く、休憩が長ぁ〜いのであ〜〜る・・・。
  15〜20分歩いては10分休みというかんじ・・・(^^;;
  ゆえにぜんぜん疲れない。長い道のりなのに、ぜんぜん距離も進まない・・・。

  8:00 日本だと【坊主の岩小屋】のような、岩室ポイント着。(休憩)
  風が避けられるのでありがたい。
  トレイルから一段下がったところにある岩室は、結構広い。
  15畳くらいのスペースがある。

  
                    岩室内部・奥

             マウナケア(4205m)
  
                小さい方の岩室入り口

  この時点で、大分遅れが目立つメンバーや、嘔吐するメンバーもおり、ここから
  先は、(やっと)班分けがなされると思っていたのだが・・・。
  8:20 皆で出発。

  健脚組は体が冷え、スロー組は休憩時間が短い??という状態のまま。
  どちらもペースがつかめず、いろんな意味でつらい山行である・・・。

  

  9:00 嘔吐をしていたメンバーが、下山を指示される。
  キナバル登頂経験のある女性であったが、高度順応がうまくいかず気の毒である。

  相変わらず班分けはされず、健脚組のメンバーからは、誰とも無く不満がもれる。
  このままではタイムアウトで、登頂は無理だ・・・

  風は強いもののお天気は良い(^^)♪
  速足15〜20分/休憩10分ペースのまま進む。
  登るにつれて残雪とのミックス溶岩道を行く。

  
          雪のせいで、どこが本道だかわかりませ〜ん

  現地リーダーは歩幅も広く、速足で、ルートファインディングのためか?時折急停止
  したり、雪に隠れた脆い溶岩を踏み抜くため、少し距離をおかないと危なっかしい。

  日本からのツアーリーダーは二度目のマウナロアだが、今回は前回とは違う会社
  の現地ガイド(リーダー)さんだそうだ・・・。

  11:10 火口の縁であるノースピット(標高約4000m)着。
  今の所まだいいお天気♪
  しか〜し、現地リーダー曰く、強風にて山頂へは行けない
  さっさと言い放ち、離れた岩陰へと消えてしまった・・・。
  (※リーダーは、休憩のたびに岩陰へと・・・、体調悪かったのでしょうか・・・)

  ここからは山頂まで往復8.4km、標準コースタイムにて3.5〜4時間となっている。

  
          クレーター越しに望むマウナロア(4169m)山頂

  10分程遅れて到着したツアーリーダーは、タイムアウトにて登頂は無理とのこと。
  確かに時間かかりすぎです。(班分けしないんだも〜〜〜ん
  更に遅れること30分。サブリーダーを従えて、最後のメンバー到着。
  格安ツアー登山だから???仕方ないか・・・。

  12:05 大休止の後、下山開始。

  
                 現地リーダーの後姿

  下山ペースは速足30分/休憩20分ペースで、残雪のない地点まで進む。
  13:50 皆で最後の休憩は、岩室ポイントにて。
  14:20 出発。
  ここからは更に速足になる。後を振り返ると、5〜6名が続くのみである(^^;

  現地リーダーに、他のメンバーと大分離れてしまったが、いいのですか?と声を
  かけるが、ケルンが見えるから問題ないとのこと・・・。

  そしてさらにスピードをあげ、トレイルラン状態に!
  下りは(登りよりは)得意のハイジです。離れまいと頑張りました(^^;;

  15:05 駐車場着。
  ドライバーさんが、おめでとう♪と出迎えてくださったのだが、山頂へは行けなかっ
  た旨伝える。

  明日の予定を訊かれたので、ホノルルで一泊すると言うと、今日ホノルルは豪雨
  で道は冠水し、ショッピングモールも閉鎖されているとニュースで言ってたとのこと。

  15:10〜30 メンバーがそれぞれのペースで到着する。
  まだ下山してこないメンバーもいたが、契約社会のアメリカなのであろう・・・。
  15:30 現地ガイド2名は、手を振りながら、自社の車で帰ってしまった。

  15:50 最後のメンバーが、ツアーリーダーと共に到着。
  おつかれさまでした〜〜〜。
  

    後  記


  雷雲はどこでしょう〜。
  健脚組は、キリマンジャロ登頂者4名+キリマンジャロを目指すためのトレーニング
  者2名(ハイジ以外は男性)であった。

  マウナロア登山口である気象観測所へ向かう道は、確かに大変な悪路であった。
  往きは暗くて見えなかったが、帰りの車中、道路の狭さと状態の悪さ、周りの溶岩
  台地の荒涼とした風景を楽しむ♪

  現地ドライバーさんはその道をガンガン飛ばすため、ジェットコースター状態です(^^;
  ツアーリーダーによると、ドライバーさん自身が気持ち悪くなり、車を止めてゲロゲ〜
  ロ!!だったこともあったとか(^^;;

  山歩き自体は個人で行ったほうが良かったが、アプローチの道を思うと、レンタカー
  プランにしなくて良かった!と思う。


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山行記