ハイジの山歩記

 山域・山行名他  北アルプス・槍ヶ岳 3180m    (2012/4/27〜29)
 メンバー  ハイジ
 
 概 略

 GWも仕事のちー隊長には申し訳ないカンジもしたが、好天予報を尻目に行動せず自宅で燻
 って後悔することと、1人で行動するのが億劫な気持を秤にかけ、前夜まで逡巡しながらも決
 行した今山行。1人なので無理せず、小屋二泊のゆったり計画にする。

 4/27 上高地BT〜横尾〜槍沢ロッジ(泊)
 4/28 槍沢ロッジ〜槍ヶ岳山荘(泊)
 4/29 槍ヶ岳山荘〜上高地BT

 穂先アタックを前に急激にお天気が悪化し、槍ヶ岳山荘にて撤退してから5年。
 ちー隊長と喜びを分かち合えなかったのは残念だが、遂に念願の残雪期の槍ヶ岳に単身で
 登頂できて、一登山者として自分自身の成長を感じることができて嬉しい♪

 ※2007年5月3日〜5日 槍ヶ岳撤退(ババ平テント泊)はこちらをクリック。
  
 
 4/27(金)晴れ

 上高地BT 11:10〜11:55 明神 12:05〜13:45 横尾 13:55〜16:05 槍沢ロッジ(泊)

 5:45 自宅を車で出発。高速に乗る前に、ピッケルを積み忘れたことに気づきラッキー(^^;

 沢渡中駐車場 10:35発のバスに乗り上高地へ。(バス代往復¥2,000)

 11:10 上高地BT出発。
 河童橋の前で開山祭があり、人混みを縫い通過する。

 
             お約束の梓川&河童橋と穂高連峰

 11:55−12:05 明神(小休止・おにぎり)

 

 GWの始まりより一日早い入山なので、観光客含め殆ど人がいない。

 12:50 徳沢通過。

 
            徳沢のテン場も御覧の通り数張りのみ

 両側に除雪され歩きやすい静かな道を行く。

 
            新村橋

 13:45 横尾着(小休止・チョコレート)
 横尾のテン場は雪に覆われて、一張りもない。

 
                     横尾

 山荘前のベンチにいらした横尾泊で明日涸沢行きのオジサマに、これからどこまで行くのか
 訊かれる。槍沢ロッジまでと答えると、「じゃあ、そこまで行って明日帰ってくるの?」と・・・。

  ハイジ:いいえ。明日は槍ヶ岳に登ります。
 オジサマ:槍ヶ岳に行くなら、アイゼンないと登れないよ。アイゼン持ってるの?
  ハイジ:はい! 大丈夫です。ザックの中に入ってますから。

 ピッケルもザックにつけているのに、オジサマの目には余程ハイジが頼りなく見えたのだろう
 か(^^;

 13:55 横尾出発。これからは緩やかながらも山道らしくなる。
 登山道に雪はあるが、ツボ足で行く。
 トレースはあるものの、雪が腐り歩きづらい。
 先週の平標ズボ地獄を思えばなんのその〜〜〜(^^;

 15:00 槍見河原通過。

 
                     槍見河原

 15:10 先行者2組3人を抜き、一ノ俣通過。

 15:20 二ノ俣通過。

 16:05 雪の状態が悪く、思っていた以上に時間を要し槍沢ロッジ着(一泊二食¥9,000)

 17:00 夕食。撮影失敗しボヤけてしまったが、メイン料理はつくね系。
 ごはんとお味噌汁はいただかず、ビール(勿論ロング缶)で(^^#

 

 20:30 消灯。

 
 4/28(土)快晴  

 槍沢ロッジ 6:45〜10:45 殺生ヒュッテ分岐 10:55〜11:50 槍ヶ岳山荘 12:40
 〜13:05 槍ヶ岳 13:10〜13:40 槍ヶ岳山荘(泊)

 5:30 起床。
 6:00 朝食。

 

 朝食後、雪の状態を確かめるためロッジ前を歩いてみる。
 雪はサクサクしており、この先気温も上がる一方なので、アイゼンは着けずにダブルストック
 で行く。この日ハイジ以外、ロッジからの出発者5組7名は、全員アイゼン装着していた。

 6:45 槍沢ロッジ出発。早朝出発2組3人についで、ハイジは三番手の出発だ。

                         ↓槍ヶ岳が見えてます♪
 
             ロッジから一段上がった辺り

 7:20 ババ平通過。この時はまだ、テン場の簡易トイレは設置されていなかった。
 ババ平の先で、今朝出発された単独の男性Mさんが写真を撮っていらした。

 
                     ババ平

 
           ババ平から5〜6分あたりにデブリが迫る。

 
         ロッジからはルートを示す竹竿が続いている

 7:45−50 小休止(オレンジジュース)

 
                  大曲を過ぎたあたり

 
          8:05 この辺りから雪が腐り始める
               
 8:50−55(小休止・日焼け止めヌリヌリ)

 
              9:10 来た道を振り返る

 9:45−50 小休止(パン、オレンジジュース) 前後に人の姿は見えず。

 
              槍ヶ岳が見えてきた〜♪

 10:45−10:55 殺生ヒュッテ分岐(小休止・パン。日焼け止めヌリヌリ)

               ↓槍ヶ岳山荘
 
                前方に人が見えてきた

 ここからワンピッチで山荘まで行きたい所であるが、雪が腐り捗らない(^^;
 山荘直下の岩の出た部分で、先行していたオジサマが休まれていた。
 オジサマは、昨夜ババ平でテン泊されたそうだ。今日は槍ヶ岳のテン場とのこと。

 5年前のGWに歩いた時、山荘直下の斜面は硬い部分もあったので、ここからアイゼン装着
 しようか迷ったが、今日これまでのカンジでは、つぼ足のままでも大丈夫そうだ。
 オジサマは、装着したほうが歩きやすいと言って下さったが、ハイジは自分の判断でつぼ足
 のまま登ることにした。

 この急斜面はトレースが殆どなく、竹竿ポールに沿って、直線的にキックステップで登る。
 雪面は程良い柔らかさで、一歩一歩確実にステップを刻む。
 足が疲れ、一気に山荘まで登り続けられず、20mくらいで休み休みだ(^^;;

 途中、槍沢ロッジから早朝一番で出発された御夫妻が降りていらした。
 コース全般、早朝は申し分ない雪質で、アイゼンが利いて3時間半で山荘まで行けたそうだ。
 穂先の状況を尋ねると、自分たちでは難しい箇所があり、引き返したとのこと。
 ・・・どんなカンジなんだろう・・・。

 
       11:48 ゼイゼイハアハアしながら槍の肩に到着(^^;

 11:50 槍ヶ岳山荘着。
 山荘前は、飛騨沢から登ってきたBCの方々で賑やかだった。

 

 ハイジは槍沢ロッジもそうだが、槍ヶ岳山荘には初めて泊まる。受付を済ませ、一泊二食
 ¥9,000支払う。部屋や食事時間の説明を一通り受けた後、嬉しいプレゼントをいただく♪

 槍ヶ岳山荘の今シーズンの営業は27(金)からであったが、昨夜宿泊者がいなかったよう
 で、ハイジがシーズン最初の宿泊者となり、特典のワンドリンクサービスを受けることに(^^)
 勿論ビール(350ml)を選びました〜♪

 ビールを窓の外で冷やし、部屋で一休みした後、穂先アタックに出かける。
 この時点では、小屋にルート状況の案内はなく、小屋の人も見当たらなかったので、情報
 を得ぬままとりあえず行くことに。

 12:40 アイゼン装着し、ピッケルを持ち、槍ヶ岳山荘出発。
 穂先に目をやると、頂上近くに先行者が2人のみ。
 後続者もおらず、空いていてラッキーだ。

 
                 雪に埋もれた標識

 トレースを辿り、岩に見えているペンキ印を頼りに登る。

 
     最初の梯子(わかるかな〜)

 岩の部分が多いので、アイゼンの爪をひっかけないよう、ピッケルもひっかけないよう
 慎重に行く。
 二番目の梯子の手前、雪田と呼ばれるあたりは、ザラメ雪の下に氷化した部分があり、
 ピッケルを打ちこみ通過。
 岩に鎖が出ている部分は鎖を掴み、慎重に慎重に(^^;

 最後の梯子にかかるとき、頂上から1人下りてこられて、すれ違った後、もう一人の方が
 上で待っていてくださるということで、ハイジが先に登らせてもらう。

 13:05 槍ヶ岳山頂着(小休止) 誰もいない山頂独り占め〜〜〜\(^o^)/

                                    ↓独標
 

                          ↓笠ヶ岳
 
              山頂より槍ヶ岳山荘を見下ろす


 
             槍ヶ岳山頂より望む西鎌尾根

                           ↓常念岳
 
              槍ヶ岳山頂より望む東鎌尾根

              ↓前穂北尾根
 
              山頂より望む南岳方面

 13:10 ゆっくりしたいが、風が強いので山頂出発。
                                      ↓槍ヶ岳山荘
 
           山頂梯子から下を覗く(凄い高度感!!)

 
       山頂からハイジと入れ替えに下りていかれた2人組

 上画像で、お二人が下りている辺りが、本日の穂先の核心部だ。登るときにピッケルを打ち
 こみながら通過した部分で、ザラメ雪の下に氷化した部分があり、ホールドになる岩が途切
 れている所だ。下りはより難しくなる。

 ハイジが動くと、雪の小さな塊を落としてしまうので、お二人が無事通過し、横に逸れ見えな
 くなるまで手前で待機する。

 
             赤丸辺りが核心部の難所

 13:40 槍ヶ岳山荘着。無事に下りてこれました〜\(^o^)/

 穂先をバックに、先ほどのお二人が写真を撮り合っていたので、お二人揃っての写真を
 ハイジが撮り、ハイジのシャッターも押していただいた♪

 

 お話を伺うと、BCのボーダーの方で、飛騨沢から8時間かけて登ってこられて、これから
 滑って下山するとのこと。(装備はされていらしたが)山ヤさんではないので、穂先アタック
 は大分緊張されたそうだ。

 お二人が頂上直下の梯子あたりでハイジが見えた時、登ってくる人がいてホッとしたと聞
 き、頼りない自分でも、そう思われる事もあるんだ〜と不思議な感じ(^^#

 槍沢を見下ろす山荘前のベンチで、アイゼンとスパッツを干しがてら、特典にいただいた
 ビールで1人祝杯をあげる。ちー隊長にも無事登頂した旨写メを送る。

        ↓常念岳                  ↓蝶ヶ岳
 
               槍沢(中央部・殺生ヒュッテ)          

 
              穂先を飽くことなく眺める♪

 17:00 夕食。鳥唐揚げあんかけ。

 

 食後部屋に戻ると、単独の女性が2人いらした。(女性計3人部屋となる)

 お二人とも、夜行で上高地入りし、一日で槍ヶ岳山荘まで登ってこられたスーパーウーマン
 でした!! ハイジよりひと回り若いKさんは、到着後、登頂も済ませたそうだ。
 Kさんのお話を伺うと、(多分ハイジと同じ5年前頃) 穂先のコンディションが悪く、山荘で
 撤退したことがあるそうで、今日は念願叶いとても嬉しいと。ハイジと同じだ〜(^^)v

 20:30 消灯。
 

 4/29(日)快晴
 
 槍ヶ岳山荘 7:15〜8:30 ババ平 845〜10:35 横尾 10:45〜11:35 徳沢 
 11:50〜13:20 上高地BT

 4:50 起床。

 
          4:58 テン場付近より望む御来光

 
              朝陽に染まる大喰岳

 
             槍の肩で雷鳥を見かけた♪

 6:00 朝食。

 

 7:15 アイゼン装着し、槍ヶ岳山荘出発。

 
               名残惜しく振り返る

 
               人が続々登ってくる

 

 下りだが、雪が腐り、足がダルくなる。
 ババ平までノンストップとはいかず、何度か立ち止り呼吸を整える。

 

 8:30−45 ババ平(大休止・パン。アイゼン外す)

 
                 ババ平テン場

 9:05 槍沢ロッジ通過。

     ババ平のトイレが設置前なので、ロッジの傍にもテントが張られていた。

 9:45 一ノ俣通過。

 ロッジ〜横尾間は予想通り、往路の時より多く踏まれており、歩きやすい状態になっていた。

 10:35−45 横尾(小休止・パン)

 
              多くの人で賑わう横尾

 ここまでの間で、ハイジより一足先に下山して行かれた同室のKさんと、相前後しているう
 ちに、おしゃべりしながら御一緒することに♪

 11:35−50 徳沢(大休止・Kさんと仲良くソフトクリームをいただく♪¥400)

 12:40 明神通過。

 13:20 上高地BT着。
  
後  記
 帰路渋滞を避けるため、温泉にも寄らずノンストップで自宅へ。

 ババ平までの下りを頑張りすぎた?ため、足の両親指の爪をひどく痛めてしまった(^^;


山行記