山域・山行名他 | 北アルプス・槍ヶ岳 3180m〜南岳〜氷河公園(2004/7/24〜27) |
メンバー | T氏・S氏・ちー隊長・ハイジ |
概 略 | ちー隊長の山仲間恒例の山行に、同行させてもらう。 当初は飯豊山縦走を計画していたが、諸事情で取り止め、今回ののんびり山行と なる。 T氏&S氏は初めての槍ヶ岳登頂がターゲット。 ハイジは大喰岳3101m・中岳3084m・南岳3032.7m登頂により、国内3000m峰21座 完登となる。 それにしても、槍ヶ岳山荘テン場で遭遇した雷雨は凄かった!! |
7/24(土) 晴 |
上高地バスターミナル〜槍沢・ババ平テン場(6:35発〜12:15着) 身支度を整えいざ出発・・・と歩き出してすぐに、ちー隊長の職場の先輩とバッタリ! 6人パーティーで、涸沢をベースに穂高を歩くそうだ。 私達はそれぞれに挨拶を交わし、これからのお互いの山行の無事を祈りつつ別れ た。 横尾まではいつものように、観光客入り混じり状態の散歩道である。 ザックの重さに身体を慣らすにはちょうどいい。 T氏とS氏も、食料&アルコール&つまみなどで、おデブなザックになっている(^^) 今回の山行は、とてもゆったりとした行程を組んでおり、必然的に早着き&楽しい語 らい(酒盛り)の時が、たくさん持てるように配慮?されている(^^;) 予定通り、お昼にテン場到着。 ババ平のテン場は、既に1/3ほど埋っている。 前夜から張りっぱなしで、槍ヶ岳往復組のもののようだ。 我がパーティーも、ほどよい場所に2つ並べて張ることが出来た。 S氏のテントは2〜3人用なので、T氏のザックを3〜4人用の我が家で預かることに して、持参のエビスを水場で冷やし、槍沢ロッジで仕入れたビールで早々に乾杯する。 13:45頃より雷が鳴り出し、雨が降ってきたので、お昼寝タイムとなる。 16:30から早めの夕食。 明日の出発時間等打ち合わせ、18:00頃自然消灯。 |
7/25(日) 曇後雷雨 |
ババ平テン場〜槍ヶ岳山荘・テン場(4:35発〜8:50着) 3:00に起床し外へ目をやると、満天の星空。 陽が高くなる前に、キツい槍沢の登りを詰めたい作戦は皆同じらしく、早いパーティー は3:30過ぎには、ヘッドランプを着けて出発している。 4時を過ぎた頃からは、槍沢ロッジからの登山者達が続々と通り過ぎていく。 私達も予定通りにテン場を後にする。 夜明け前の薄明るい道を、ゆっくりと歩く。 ハイジは、5年前に表銀座を縦走して、下山に槍沢を歩いたので印象が違い、単調 なコースも新鮮に感じられる。 前回、山頂はガスで何も見えなかったので、今回に期待しながら歩を進める。 殺生ヒュッテの幾分手前あたりから、槍の姿が時々見え隠れする。 休憩時、左手のガレた斜面に、小猿も含め多くの猿の群れを見た。 殺生ヒュッテを過ぎて、いよいよ最後の急登にかかるが、先週の行者小屋ハイキング のおかげか、息もあがらず快調に槍ヶ岳山荘前に着く。 しかし、まだ9時前だ。小屋泊まりでゆっくりしていたりすると、出発するような時間だ。 計画当初、南岳まで行くことも考えたのだが、槍ヶ岳を、3000mの稜線泊で満喫した いと考えて、寛ぎプランとした。 早着きの嬉しいことに、テン場も正面に槍の穂先が見える特等席をあてがわれた。 テントを張り、山頂へ向かう。 通常は数珠繋ぎなのに、穂先への登山道は、丁度登山者の空白時間帯であるため 空いていて登り易く、あっという間に山頂到着。 しかし・・・、お天気は、期待とはうらはらに、ガスがかかっていて何も見えない(; :) 風も強く、晴れるまで粘るには雲行きが怪しそうだ。 T氏は、防寒着などサブザックに入れてきたので少し待ってみるとのことで、記念写 真を取り終えた3人(うわばみ組)は、とっとと下り、宴会場?へと向かう(^^) まだ11時前だというのに、【うわばみ隊】は、山荘で仕入れたワインとビール、S氏は 持参のウィスキーで乾杯!(^^) 普段は口にしないソーセージも、山中では大活躍。つまみや、ラーメンの具、行動食 にと、美味しくいただける。 うるめいわし&ミックスナッツ、軽めのつまみで杯を重ねる。 T氏が槍から戻ってきた。 30分程粘ったものの、結局山頂からの展望は得られなかったそうだ。 冷えた身体を暖めるべく、ラーメンを昼食とし、満腹のままお昼寝タイムに突入。 うとうとと心地良く小一時間ほど過ぎた頃、あっという間に黒い雲が空を覆い、13:45 雷雨となる。 3000mの稜線上は雨&風共強く、雷鳴なんてもんじゃないほど、光と音の大競演! 今まで経験したことがないほどの激しさだ。 山の天気は変わりやすく、そのうち納まると考えていた私達は、不思議と恐怖感を 覚えずに、テント入り口の隙間から、槍の穂先へ向けて走る稲妻を、作品を鑑賞する かのように眺め、オーケストラを聴くように、雨音や風の音、稲妻の音を楽しんだ♪ しか〜し、2時間過ぎても、一向に納まらない。 それどころかヒョウが降ったりして、パワーアップしているようだ。 槍ヶ岳一帯は、神様の逆鱗に触れたかのごとく、凄まじく荒れ狂っている。 これぞまさしく雷界の大御所、【熱界雷】というやつだ!! 運がいいのか悪いのか、よりによって、3000mのテン場で体験するとは・・・(^^;; 落雷しまくり状態で、光と音の組合せに違いがあることがわかる。 ピカッ!&ドッカーン!と、ピカッ!&(直ぐに)ゴロゴロゴロ〜、山が崩れてしまいそ うだ。 テントの中に数時間缶詰状態なので、観察だけはよ〜くできる(^^; こんな激しい状態の中を、登山中の人達はどうしているのだろうかと心配になる。 雷雨は止まずとも、お腹だけは空いてくる(^^) 今夜のメニューは、オイルサーディン丼&韓国のり&しば漬け。 食欲が満たされる→眠くなる→消灯。 稜線上で落雷に合い、命をおとされた方がいたことや、麓の町でも落雷の被害が 相次いだこと、近年にないほどの激しい雷雨だったことなど、下山後に知ることと なる。 |
7/26(月) 晴 |
テン場〜南岳〜氷河公園〜横尾テン場(5:40発〜13:15着) 4:00起床。 昨日の雷雨がうそのように、空は澄み、御来光に期待がかかる。 槍ヶ岳山頂で『その時』迎えたい人達のヘッドランプが、穂先の岩場に映えて、蛍火 のようだ。 今朝T氏は再度山頂へ向かうはずだったが、素晴らしいロケーションのテン場からの 方が、槍を入れた御来光写真が撮れるので、仲良く皆で『その時』を待つ♪ 身支度を整え、南岳へ向けて、3000mの稜線漫歩が始まる。 盛夏というのに、秋のような空の下、眼前に広がる大展望に心弾ませ歩く(^^) 時折振り返り、槍ヶ岳山荘のテン場が凄い場所に設けられていることに感心する。 大喰岳〜中岳と進み、横尾尾根分岐にてザックをデポし、南岳を往復する。 盛夏ゆえ、遠望が利く状態は長くは続かず、雲がわきガスも出始める。 横尾尾根分岐から、氷河公園へ向けて一気に下る。 天狗原のコルで小休止。 ふと見ると3m強の岩壁が目の前に。 ちー隊長は早速攀じる。T氏も攀じる。ハイジも攀じってみた。 大下りしてきた尾根を見上げて、あ〜、イーィ気持ち♪ S氏が一服し終わったので、岩壁を降りるとき、そのとき事件は起こった! 『ア・・・!』と、T氏が声を放ち、ひどく慌てている。 『ティッシュが指に・・・』、『な・なんでこんな所にあるんだよぉぉぉ〜』 T氏が降りるため手をかけた岩壁の部分に、使用済みティッシュが朽ちかけたう×ち と共に【あった!】のでした。 何故に、岩壁にう×ちがあったのか!? ちー隊長曰く、壁に登って(壁幅は20cm位)、そこから【いたした】に決まっている じゃん!!と、キッパリ。 不可能ではないが、決して広いとはいえない壁の上で、あのポーズをとり【いたす】 なんて、ハイジには、とってもアン・ビリーバボー(−−;) いくら登山者のまばらなコースでも、ガスってなければ丸見えの、お立ち台のような ところでだよーーー(目を閉じて想像してみてください)!!! それに、壁の周囲には、いくらでも適所があるではないですかぁ・・・。 怒りのやり場もないT氏に、ちー隊長は、【(好)運を掴んだ】じゃないか(^^)と励まし ?、以後この出来事を、【平成・天狗のコル事件】として、仲間内で末永〜く語り継 がれるであろうことを示唆した。 私達は(T氏には悪いが)、こみ上げて来る可笑しさを堪えつつ、天狗池へと歩を進め た。 天狗池に着き次第、T氏が池の水で、念入りに左手を洗ったのはいうまでもない(^^; 池の周りは、休憩する人や、三脚を構えた人達で賑わっている。 雪解けはいい具合に進んでいるが、あいにく槍ヶ岳は雲の中で、その姿を池に映す 可能性は低そうなので、先へ歩を進める。 本日の予定は、徳沢泊を考えていたが、横尾手前より雨となり、雨具を着込むのも 面倒なので、横尾泊に決めテントを張る。(が、間もなく雨上がる) 今日中の帰宅にも十分間に合う時間だが、テーマはのんびり山行なので、ゆったり と酒宴に興じることにする。 最終日だし、明日の歩程は短いし、売店&水場&トイレと、三拍子揃っているので、 心置きなく、いい調子で盛り上がる(^^) 夕食は定番のカレーライス。19:30消灯 |
7/27(火) 晴 |
横尾テン場〜上高地バスターミナル(5:50発〜8:25着) 3年前のちー隊長の山資料を元に、新島々バスターミナル傍の旅館で四日分の汗 を流す予定で、9:10発のバスに乗る。 下山後のお風呂も、楽しみのひとつである。 汗を流し、髪も洗い、一式着替えて、サッパリと帰路の車中の人となるはずであった。 し・か・し、其処は昨年から老人施設となっており、この計画は無残にも立ち消え・・・。 異臭を放ち、汚物と化した私達は、他に術もなく、そのまま車中の人となった(^^; 唯一、ハイジが救われたのは、自宅までちー隊長と一緒だったということである。 が、行く先々で周りの人が、悪臭被害にあったことは想像に難くない・・・(−−;) |