ハイジの山歩記

  山域・山行名他   北アルプス・薬師岳 2926m〜五色ヶ原縦走(2004/7/31〜8/3)
  メンバー   ちー隊長・ハイジ
  概 略  
  ちー隊長&ハイジ共、かねてより歩いてみたかったコースである。
  当初は8月下旬を予定していたが、なんとか休暇をとることができ、急遽変更し、
  またもやちー隊長を口説き、前回山行から【中3日】という山三昧の日々とする。
  
  【4日山、・3日働き、4日山】というスケジュールが組めるのも、ひとえに普段の働
  き&行いの良さに尽きる(^^)な〜んて、職場のみなさま、感謝しておりまーす(^^)!
  

  7/31(土) 晴
 
  折立〜薬師峠キャンプ場(8:25発〜12:55着)

  台風の進路が気になっていたが、問題なく晴れて良かった(^^)
  強い日差しの中、一定のペースを守りながら歩く。
  四日前山から下りて、3日間一生懸命仕事して、今日から4日間山で過ごせるのかと
  思うと、嬉しい限りであ〜〜る(^^)

  太郎平小屋前は、大勢の登山者で賑わっている。
  この小屋を基点に、薬師岳往復するパターンが圧倒的に多いからだ。
  
  薬師峠キャンプ場は、ごみ箱、水、トイレ、売店と、設備の整ったテン場でありがたい。
  時間が早いので、程よい場所を確保できた。
  富山から折立登山口に向かうバスで、後部座席にいた幕営装備のおじさま3人組も、
  私達の第二候補地にテントを張る。
  (耳ダンボした)車中の会話によると、明日からも、私達と同じコースを辿るようだ。
  それに、【うわばみ】臭?を発している(^^)

  13:20より、小屋で仕入れたモルツで乾杯♪
  食料係のハイジは、定番化してしまいがちなメニューを、少しでもなんとかしよーと思
  い(といってもつまみの方であるが)、ちー隊長を喜ばすべく、新商品仕入れてきた。
  それは、【つぶ貝缶詰】
  最近は、缶詰といっても馬鹿にできない美味しさだ。
  缶ごと暖めて、持参の一味唐辛子をふりかけていただく。
  他にはいつものソーセージ&しば漬け。
  漬物類は、つまみに良し、おかずに良しで外せない。

  焼酎に切り替えて、午後のひとときを楽しく過ごす。
  テン場もだんだん埋ってきた。良いお天気の中、お昼寝する人、酒盛りする人、お茶
  する人、広めの幕営地に、色とりどりのテントの花が咲く。

  16:10 早めの夕食。(五目ごはん・味噌汁・韓国のり)
  17:00頃、隣のスペースに、団体さんがやってきた。
  総勢12名の中高年パーティーで、少ない空きスペース3ヶ所をみつけ、テントを張り
  だした。
  マナーが良く、統制がとれており、手際よく分担し夕食準備などしているので感心して
  いたのだが、大阪の××山岳会のパーティーだった。
  生のにんにくをどっさり剥いて、焼いて食べるのだろうか・・・。
  
  翌日、改めてこのパーティーの凄さを思い知ることとなる。
 
  18:30 消灯。

  23:00頃、トイレに行きたくなり目を覚ますと、外がやけに明るい。
  空へ目をやると、輝くばかりのまん丸・満月。ド派手な月に照らされていた。
  あまりに美しいテン場の光景に、ちー隊長を起こし、トイレへ向かった(^^)
   

  8/01(日) 快晴  
  
  薬師峠キャンプ場〜スゴ乗越小屋キャンプ場(4:45発〜10:00着)

  3:15 起床。
  朝食は、初めてメニューの梅干茶漬け雑炊。
  前夜から水で戻しておいたアルファ米を、コッフェルのお湯に入れ、永谷園の梅干茶
  漬けの素をふり入れ、最後にしば漬けも入れる。
  雑炊はたくさん食べても胃にやさしく、体の中から温まってくるので、朝食にピッタリ。

  本日の行程は、6時間強のコースタイムであるが、初めて歩くコースであり、アップダ
  ウンを繰り返す健脚向きのコースでもあるので、余裕をもった行動時間とする。
  隣の山岳会さん達は、今朝も見事なチームワークで、4時過ぎには出発していった。

  沢沿いの登山道を登りつめ、見晴らしのいい尾根に出る。
  前回の山行で身体が慣れているためか、足取りも軽い。
  薬師岳への急登の途中で、件の山岳会パーティーに追いつく。
  サブリーダー(最後尾)が、絶妙のタイミングでメンバーに声をかけ、私達に道を開け
  てくれた。
  私達も礼を述べ、気持ちよく進ませてもらう。
  
  少し先を歩いていて感じたのだが、リーダーのペースの作り方も良さそうだ。
  幕営装備の中高年パーティーを、一定のペースで率いている。
  私達が知らないだけで、山ヤ業界では有名な人であるのかもしれない。

  6:50 薬師岳山頂着。
  NHKのクルーが、山頂社へ手を合わす登山者夫婦を撮影している。
  『小さな旅』の山シリーズかなにかかなぁーと思っていた。
  山頂からは大パノラマ。これから歩く立山へ向けての縦走路も、よ〜〜く見える。
  多くの登山者で賑わうのもここまで。
  これより先は、静かな登山道となる。

  
       北薬師岳山頂より、薬師岳を望む

  時折すれ違うだけで、前後に人影の見えない縦走路を行く。
  快調に進み、あっけなく?スゴ乗越小屋キャンプ場へ着く。
  時は10:00. 当然キャンプ場一番のり。
  あまりに早い時間だが、次の幕営地まで、所要コースタイムは6時間30分となって
  いるので、急ぐ必要もないし、計画通りにテントを張り、の〜んびりすることに。

  10:40 テラスのテーブルで乾杯しようと、宴会セット手に小屋前へ。
  少し離れたテン場で支度をしてる間に、件の山岳会パーティーが到着していた。
  ただ、幕営する気配はなく、行動食をとったりしている。
  ということは・・・、次の幕営地へ歩を進めるということで・・・。
  恐るべし、超健脚山岳会パーティー!!
  昨夜の焼にんにくパワーか!?
  凄い。凄すぎる。小屋泊まりならともかく・・・。
  11時に出発していったが、五色ヶ原へ着くのは、順調でも17:00頃だろうに・・・。

  あまりにも陽は高く、強く、燦燦と、【うわばみ隊】を照らしている。
  テーブルにつまみを並べながら、ちょっとだけ【軟弱隊】のわが身を恥じる(^^;;
  が、とっとと気持ちを切り替え、【うわばみターイム♪】
  
  メニューは昼食も兼ねて、台湾ビーフン(カレー味)、焼鳥缶(暖め一味を振る)
  牛タンスモーク、フリーズドライのきんぴら、ほうれん草の煮びたし、ソーセージに
  きゅうりのキューちゃん、カシューナッツ。
  これらがアルコールと共に、どんどん胃袋に収められていく・・・(^^;

  午後に入ってから、登山者達がポツポツ到着し始めた。
  おじさま3人組からも、『早々にヤッて(呑んで)ますね!』と、声をかけられる。
  たらふく【ヤッてしまった】ので、たっぷりお昼寝する。

  17:20 夕食(定番カレー)
  18:30 消灯。
    

  8/02(月) 快晴
  
  スゴ乗越小屋キャンプ場〜五色ヶ原キャンプ場(5:00発〜10:45着)

  4:00 起床
  昨日の昼間の大宴会のせいか、昨夜もぐっすり眠れて、清々しい朝を迎える。
  朝食は、鮭雑炊(フリーズドライの卵スープも入れる)

  本日の行程、核心部は、テン場から谷を挟み眼前の、スゴの頭越中沢岳越え。
  テン場から一気に下り、スゴの頭へ向けて登り返す。
  この登り返しが、見た目通りの超急登で結構キツイ。
  覚悟を決め、一定のペースで歩を進める。

  スゴの頭からも一気に下り、越中沢岳への登り返し。
  足の筋肉が、『登りモードなの?』、『下りモードなの?』と、混乱しているようだ。
  ホントーに、そんなかんじ(^^;
  トレッカーズ・ハイになってくる・・・かぁ?(^^;;

  越中沢岳山頂からは、本日の目的地五色ヶ原や、黒部湖も見える。
  薬師岳も見え、あの向こうから歩いてきたんだなぁ〜と思う。
  そして、件の山岳会パーティーに思いを馳せる。
  昨日通しで一気に五色ヶ原へ向かうなんて、凄い、スゴイ!、絶対凄すぎるゥ!!
  北アルプスの中心で凄すぎると叫びたい

  ここからもアップダウンが続くが、稜線の登山道からは終始富山湾が見え、麓の町
  さえはっきりと見ることができる。

  

  鳶山からは、眼下に五色ヶ原が広がり、緑のじゅうたんの中に池塘が点在し美しい。

  

  五色ヶ原はお花畑が楽しみなところでもあるが、今年は例年より半月程ピークの時
  期が早かったらしく、ハクサンイチゲの大きな群落が残っていたのが救いであった。

  10:25 五色ヶ原山荘で受付を済ませテン場へ向かう。
  10:45 またまたテン場、一番乗り(^^)v
  早立ち&早着きは山ヤの鉄則とはいうものの、ほんとーに早着きだとつくづく思う。

  天国のようなロケーションのテン場での〜〜んびりなんて、なんという贅沢♪
  半袖山Tシャツを水洗いし、テントの上に広げる。(こんな経験も初めて)
  ちー隊長は、下着一枚となり、タオルを絞り体を拭いて、足まで洗ってる。
  誰もいないものの、さすがにハイジは外ではできず、テントの中で体を拭いた。
  でも、足だけはズボンを捲り、しっかりと水洗い。う〜〜ん極楽(^^)♪

  小屋で仕入れたハイジ用スーパードライを冷やそうとしたら、ちー隊長がエビスの
  500mlを2缶差し出した。
  五色ヶ原での乾杯♪用に、ザックに忍ばせてきたとのこと。
  ありがとう! ちー隊長!!

  11:40 身を清めた【うわばみ隊】は、本日も真昼間っから宴を始める。
  メニューは昼食を兼ね、トムヤムヌードル、レトルトのつぶ貝、ソーセージ、カシュー
  ナッツ、ザーサイ。

  雲ひとつない真っ青な空の下、痛いくらいの陽射しである。
  たまらずハイジは雨晴兼用折畳傘をさす。
  ちー隊長はテント内入り口へ移動する。
  
  盛夏だというのに、午後を過ぎても、周囲の山々がよ〜〜く見える。
  槍も見えれば、立山も、針ノ木も。
  兎も角、見えるべきものは、み〜〜んな見えている(^^)
  
  14時過ぎから、テン場にチラホラ人登山者達がやってきた。
  おじさま3人組も、小屋で仕入れた酒類を手にしている。
  またもや早々と【ヤッて】しまっている私達に、同好の眼差しを向けてくださっている。
  
  【常務】と呼ばれていたおじさまに、トイレで行き合ったときに、こっそりと聞かれた。
  ダンナさんは、どれくらいお酒を担ぎ上げてきたのか・・・と(^^)。

  16:40 夕食(山菜おこわ、味噌汁、韓国のり)
  18:40 消灯。

  23:00 トイレに行きたくて目が覚める。
  外へ出ると、今宵も美しい月光に照らされて、山々のシルエットがくっきりと見える。
  美しい。ほんとうに美しい。独り占めするには余りに惜しい・・・。
  やっぱり、ちー隊長を起こしてしまった。


  8/03(火) 快晴
  
  五色ヶ原キャンプ場〜浄土山〜室堂(4:20発〜7:45〜8:45着)
  
  2:50 起床。
  朝食はキムチ雑炊(フリーズドライ卵スープ入り)
  
  ザラ峠までは、足慣らしのお散歩道だ。
  しかし、ここから獅子岳へは急登で、ザレ場もある。
  その後もアップダウンを経て、浄土山より、最後の大下りである。
  日に日に山モードの体になっており、結構快調に歩き、予定より早く室堂に着く。

  9:55 黒部湖着。
  徒歩で移動途中、黒部ダム10:05発があることを知り、無理を承知で走る。
  が、ハイジは階段にさしかかり数段、一段飛ばししたものの息があがってしまう(^^;
  ちー隊長は、軽くなったとはいえ18kgのザックを背負いながらも、二段飛ばしで駆け
  上がっていくではないか・・・!
  
  凄い・凄すぎる!!

  常日頃、いろんな面で尊敬している我が夫であるが、つくづく偉大さ?を感じてしま
  ったハイジであった。
                                         

山行記