ハイジの山歩記

  山域・山行名他  
  北アルプス・剱岳 2999m (2005/4/29〜5/1)
  ツェルマット・アルピニストスクール主催 【雪の剱岳登頂】講習へ参加

  メンバー   桑原講師、Sさん、K氏、O氏、KI氏、KA氏、ハイジ
   概 略  
  ハイジは七連休だというのに、ちー隊長は仕事である。
  ゆえに勇気を出して?問い合わせ、申込んでしまった剱岳登頂講習
  雪山経験三回目にして剱岳チャレンジは無謀な・・・とは思ったのだが、ちー隊長の
  『無理せず、アイゼンを着けて、剣沢散策するだけでもいいじゃないか』とのお言葉
  に、キリマンジャロ以来のチャレンジャー精神で臨んだハイジであった(^^;
  

  4/29(金) 雨    
 
  室堂12:00〜12:25 雷鳥荘 12:45〜14:15 剣御前小屋 14:35〜
  15:30 剣山荘(泊)

  前夜新宿駅にてピックアップしてもらい、車中仮眠の後、扇沢よりアルペンルートに
  て室堂へ。
  現地集合のKI氏、KA氏と合流し、小雨の中出発する。
  明日の宿・雷鳥荘へ寄り、着替え&お風呂セットを預ける。

  12:45 行動食を取り、アイゼンを着け、雷鳥荘出発。
  みぞれ混じりの雨とガスで、視界不良である。
  ハイジは無雪期に別山尾根より剱岳を登頂したことがあり、今山行に備え雪山登山
  ルートガイドにてシュミレーションをしていた。

  夏道でも急坂の雷鳥坂を登り返すのだが、夏道コースタイムは二時間二十分とある。
  講習の予定表には二時間とあり、一時間で一回休憩があると勝手に思っていた。
  視界不良の雨の中、ハイジの滅入る気持ちと足時計は一時間はとうに超えており、
  息もあがり、苦しく、慣れたペースと違うので、だんだん不安になってきた。
  
  剣御前小屋に着く前にこんな調子では、この先が思いやられ、メンバーに迷惑をか
  けてしまう・・・。病みあがりだし、私には体力的にも無理だったんだ・・・。
  登りつめた小屋まで頑張って、着いたらリタイアを申し出よう。と思いながら歩く。

  14:15 剣御前小屋着。
  半べそかきながら?、桑原先生にリタイアを申し出ると、『ここからは剣沢を下るだけ、
  三十分も歩けば剣山荘だから心配しなくても大丈夫ですよ♪』、『休憩したら回復しま
  すよ♪』とのお言葉が。
  息を整えよく考えてみると、確かに下るだけだ(^^)
  それに雷鳥沢からひと登りで(一時間半)ここまできたのだから、苦しくて当たり前な
  のだぁ(^^;)
  メンバーの方々にも励まされ、剣山荘へ向かう。

  当初の予定では小屋前にて雪上訓練講習があるはずであったが、雨のため中止し
  小屋にて寛ぐ。
  十年来の生徒さんだというKA氏が、背筋をピンと伸ばし、慣れた手つきでお茶をたて
  、皆に振舞ってくださった!!・・・(^^)

  夕食後、ロープワークを習う。
  明日は出発からロープで繋がれながらの行動になる。
  八の字、クローブヒッチ、セミクローブヒッチと、基本三種類を教わる。

  頭の悪いハイジは覚えが悪く、隣のKA氏に何度も何度も丁寧に教えていただいた
  おかげで、三種類きっちり覚えることができた(^^)v
  KA氏ありがとうございま〜す!

     
  
  4/30(土) 快晴  
 
  剣山荘 6:45〜10:25 剱岳 10:55〜13:25 剣山荘 14:20〜17:30 雷鳥荘(泊) 

  6:45 剣山荘出発。
  夜通し吹き荒れ小屋を賑わわせていた風も治まり、快晴の登山日和である!
  
  
                 剣山荘前より鹿島槍を望む

  
              
雪に埋もれた剣山荘(赤い屋根

  小屋裏手の急斜面を、別山尾根に向けて登る。
  早くも息があがり、スタートしたばかりだというのに、泣きが入ってしまう。
  昨夜から食欲もなかったし、夜中は軽い頭痛がして、本当に自分でもどうしてしまった
  のだろうと思うほど気が弱く?なってしまった。(山歩きをして初めてである)

  スタートからこんなんでは、今日一日の行程を思うと、途中でリタイアするわけにいか
  ない、皆に迷惑をかけてしまうし、止めるなら今のうちだ。
  最後尾のK氏に、『私やっぱりリタイアします。』と告げると、『スタートしたばかりだし
  急斜面だから苦しいんだよ♪』『絶好の登山日和なんだし♪』と励まされる。

  
           
別山尾根への登り

  尾根に出たところで、桑原先生にリタイアを申し出る。
  しかし、先生は、『ま、行きましょう♪』
  『ハイジさん、私の後ろについてください』

  これからますます危険なコースを行くのに、先生が私を連れて行ってくださるという
  判断ならば、私は気持ちを立て直し、ついていくのみだ・・・と覚悟を決める。
  一服剣を越えたほどよいところで休憩し終わる頃には、すっかり調子よくなってきた。

  
              
前剣の雪壁

  

  
                   
一服剣を振返る

  
                   
剱岳本峰を望む

  前剣を越し、平蔵のコルから岩場となる。
  雪はないが、アイゼンを着けたままの岩登りなので、アイゼンの爪をひっかけないよ
  う慎重に行く。

  

  夏道は通称・カニのタテバイが登りで、ヨコバイを下り専用ルートにしているが、この
  時期は登下降共ヨコバイを利用する。

  

  ハイジは岩場歩きは好きなほうであ〜る(^^)

  
                
雪に埋もれた山頂祠(中央奥)

  10:25 剱岳山頂着。
  祠は雪に埋もれており、かろうじて屋根の部分だけが見える。
  陽が高くなり、春霞で遠景はぼやけてしまうものの、360°丸見えであ〜〜る(^^)v
  剱岳山頂で雪を頂いた山々を目にし、これは夢ではないか・・・と、感慨深い。
  今朝リタイアせずに良かった!
  励ましてくださったK氏、登らせてくださった桑原先生に大感謝で〜す!

  10:55 下山開始。
  慎重に下り、13:25 剣山荘着。
  アタックのために預けておいた荷物をザックへ詰めなおし、行動食でお腹を満たしたり
  水分補給したりする。
  
  14:20 剣山荘発。
  剣沢を登り返し、別山乗越手前の、剱岳の絶好のビューポイントにて休憩する。

  

  
                 
剣沢テン場と剣沢小屋

  剣御前小屋前は、スキーヤーで賑わっていた。
  スキーを担いで雷鳥坂を詰めてきて、ここからひと滑りで雷鳥沢である。
  私達は坂の上部で滑落停止の講習を受け、シリセードを教わりながら雷鳥坂を
  一気に下る。(とっても盛り沢山の登山講習であ〜る♪)

  本日の仕上げに、雷鳥荘へのきつい登り返しが待っていた(^^;
  17:30 雷鳥荘着。
  夕食時は勿論、生ビールで祝杯をあげる(^^)v


  5/01(日) 晴
  
  雷鳥荘 8:20〜8:50 室堂

  お天気予報は下り坂。
  スキーヤーのテントで賑わう雷鳥平を眼下に、正面に立山を望みながら、雪山に
  別れを惜しみつつ室堂へ向かう。

  

  今講習で改めて思い知ったこと=ハイジの今後の課題は、
  心肺機能を高めるために、負荷をかけトレーニングすること。
  一時間毎に休まず、ゆっくりでも長時間休まずに歩き通すこと。
  上半身も鍛えること。

  ・・・ ガンバラナくっちゃ(^^;;;

  

山行記