ハイジの山歩記

  山域・山行名他  後立山連峰  鹿島槍ヶ岳2889m 〜 五竜岳2814m縦走 (2007/8/11〜12)
  メンバー  ハイジ
  概 略  
 後立山での未踏部分を繋げるべく、八峰キレットを歩く。
 ちー隊長は仕事のため、久しぶりの単独行である。

 週末の天気予報を確認し、木曜日にさわやか信州号(夜行バス)の予約をとる。
 帰路もさわやか信州号を使うため、扇沢方面より入山し、お風呂のことを考えて、
 遠見尾根下山とする。

 ※後立山関連レポはこちら (2006年8月 白馬三山〜唐松岳縦走
                   (2003年7月 針ノ木岳〜赤沢岳縦走

 
  8/11(土)
  晴れ後くもり

 柏原新道登山口 6:00〜8:35種池山荘〜9:10 爺ヶ岳・南峰 9:25〜10:20
 冷池山荘 10:25〜11:20 布引山 11:30〜12:20 鹿島槍・南峰 12:25〜13:35
 キレット小屋(泊)

 5:50 ウィダーインゼリーとパンの朝食を済ませ、身支度を整え扇沢バスターミナル
 を出発。暑さに備えて水1L、オレンジジュース0.5L、お茶1L用意する。

 6:00 柏原新道登山口通過。満車の駐車場は、これから出発する人たちも結構いて
 賑やかだ。
 本日の行程は、コースタイムで10時間弱。雷雨に遭わず小屋にたどり着けることを
 願いながら歩を進める。

 6:45 ケルン通過。
 滴り落ちる汗を拭い拭い行く。首かけタオルスタイルはやめられませ〜ん(^^)

 7:20−25 一枚岩(小休止)水分補給し、日焼け止めヌリヌリ。

 
             水平道のミヤマキンバイの群落

 柏原新道を初めて歩いたのは6年前。7月中旬頃だったためか、余裕がなかったせい
 ?か、同行者とおしゃべりに夢中だったためか?、登山道脇のお花の記憶がなかった
 のだが、今日は目に付いた花々を撮影しながら行く♪
 

ウサギギク

クモマスミレ

イワオトギリ

カラマツソウ

オオバミゾホオズキ

ゴゼンタチバナ

ハナニガナ

ヤマハハコ系

 他にもシモツケソウやアキノキリンソウなど咲いていたのだが、撮影失敗(> <;)
 樹林帯を抜け種池山荘手前からは、ハクサンフウロやチングルマのお花畑が現れる。

 8:35 混みあう種池山荘前は通過。結構早めに稜線に出れた(^^)

                          ↓爺ヶ岳・南峰
 

 風があるので汗も引き、イイ気持ち♪
 
 
       振り返ると、ハイマツの緑の絨毯越しに種池山荘と剱岳♪

 9:10−25 爺ヶ岳・南峰(大休止)パンを食べ日焼け止めヌリヌリ。

 

 いいお天気なのに、展望が良かったのはここまでで、これから向かう鹿島槍方面は
 湧き上がってくるガスの中に隠れてしまった・・・。
 先を急ぐ身なので、爺ヶ岳・中峰&北峰は巻いて行く。

 10:05 冷池乗越通過。
 鹿島槍方面だけ、ぜんぜん見えません(^^;

 10:20−25 冷池山荘(小休止)
 ここからキレット小屋までは、コースタイムで4時間とある。順調に歩いているので、
 当初の予定より小屋に早く着けそうだが、お天気はもってくれるだろうか・・・。 

 
                  冷池山荘テン場

 テン場から少し行くとお花畑だ。


ホソバコゴメグサ

チングルマ

ナナカマド

タカネツメクサ


チドリ系?

ミヤマトリカブト

チシマキキョウ

オオヒョウタンボク

タカネイバラ

シオガマ系

ヒメクワガタ

 オオヒョウタンボクは、初めて目にしたお花だ♪
 布引山への道は、ガスに覆われて鹿島槍も剱方面も見えなくなった。

 11:20−30 布引山(小休止)パンを食べ、日焼け止めヌリヌリ。

 冷池小屋から空身で山頂往復するという埼玉・川越から来られたオジサマと前後しな
 がら行く。お花の名前や他の山の効率的なアプローチ方法等、いろいろと質問攻めに
 合いながら、山頂まで同行?することに・・・(^^;

 12:20−25 鹿島槍ヶ岳・南峰(小休止)
 相変わらずガスで何も見えない。そのまま通過しようと思っていたのだが、川越のオジ
 サマはセルフタイマーをセットされ、同県人でもあるので記念に一緒に写真に納まって
 ほしいとのことで、ハイ、ポーズ♪・・・(^^;;

 オジサマとお別れし、ここから北峰方面へのガレた急傾斜道を下る。足裏神経を使う
 下りだが、登山道脇にはミヤマクワガタが咲いていたりする♪
 北峰は、6年前にピークを踏んだので、寄らずに通過する。

                  ↓鹿島槍・北峰(2842m)
 
              北峰分岐標識と手前の雪田

 12:40 鹿島槍・北峰分岐通過
 ここからは、いよいよ初めて辿る道であ〜る。ガスの切れ間に、コース上の所々に
 数名の登山者の姿が見える。先行者なのか、逆行者なのかなぁ〜と思いつつ歩を
 進める。

 
              八峰キレット方面への道

 北峰をトラバース気味についていた登山道の先で、休憩中の単独の男性(40才前後?)
 と遭遇。逆行者であるらしい男性に、『こんにちわ〜♪』と挨拶したところ、疲れていた
 のか無言のその男性から、通り過ぎた直後に、とっても感じの悪いお言葉が・・・。
 『女が一人でよく来るよなぁ!!
 ハイジは性別にかかわらず、、単独行者は、単独行の良し悪しが分っていて、同士
 ような認識でいたので(まして年配の方ではないし)、ちょっとビックリ!

 気分を建て直し、傾斜の増した道を下る。浮石などもあり、慎重に進む。

 
                 八峰キレット稜線

 
                チシマキキョウと五竜岳

 
     ↑少し長めの鎖場を振り返る

 八峰キレットの核心部は、しっかりとした鎖やハシゴがついており良く整備されている。

 
     ↑トラバース道の向うには

                ↓キレットぎわに高度感タップリのハシゴが架かっている
 

 誰もいないのをイイことに、ハシゴの上から二段目の間に咲いていたミヤマダイモンジ
 ソウをパチリ♪ 

 

 

 キレット小屋を直下に見る登山道は、ザレ気味の急傾斜道なので気をつけたい。

 

 13:35 キレット小屋着(泊)
 雷雨にも遭わず、予定よりも大分早めに着いた♪
 小屋の受付を済ませる。一泊夕食のみで¥8,050−。
 2階の二段目女性だけのマスを指定された。
 時間が早いせいか、まだそのマスには誰もおらず、今のところ小屋も空いている。
 寝床を確保し、階下の食堂兼談話室にて缶ビールで喉を潤す♪(500ml/¥800)

 お盆最中の晴天予報の土日、どの小屋も激混みが予想されたが、キレット小屋
 は場所柄例年だと比較的空いているハズだった。だが、夕食の頃には超満員に!
 女性だけのマスには、定員より一人少ない4人の(比較的若めの)単独行者が揃
 った(^^) 一番若い彼女は鹿児島の高校で英語教師として働き、任期を終え帰国
 する前に後立をテントで縦走している最中のカナダ人だった♪
 キレット小屋はテン場がないため、小屋に素泊まりとのこと。

 他の2人も【ツワモノ揃い
 それぞれ本日の行程だけでも、天狗山荘から来た人&八方から来た人だった!
 そしてお二人とも、イヤというほど【一人ですか?攻撃】をされたそうだ(^^;;
 夕食時も三人で話が盛り上がってしまい、お料理の写真を撮るのを忘れる(^^;
 メインディッシュは、ハンバーグでした♪

 満員の小屋は暑さで寝苦しく、インナーシュラフのみで充分だった。持参して正解!
 
 
  8/12(月)快晴  

 キレット小屋 4:50〜7:40 五竜岳 7:50〜8:25五竜山荘〜11:35 アルプス平駅

 4:10 起床。暖かい朝だったので、外のテーブルでパンの朝食を済ませる。
 小屋の前からは剱が正面に望め、別山尾根に早立ちした登山者のヘッドランプが光る。
 長い尾をひく流れ星〜☆は、ペルセウス座流星群のかけらだった♪

 4:50 キレット小屋出発。
 
            キワドイ所に建っているキレット小屋

 先行者のいない道を行く。

 
                トウヤクリンドウと剱岳

 晴天の稜線で迎える朝は美しく、何度経験してもいいものであ〜る♪
 澄んだ空気と山の精気に包まれて、生きていること(生かされていること)に感謝!
 な気持ちになる。

 
             雲海に浮かぶ八ヶ岳と富士山

                         ↓北峰           ↓南峰
 
                朝焼けの鹿島槍ヶ岳

 5:40 口ノ沢のコル通過

 

 6:05 北尾根の頭通過

 

 いくつかの鎖場やハシゴを通過するが、しっかり整備されているので問題ない。
 それよりも、下画像の斜面にジグザグに付けられている登山道はクセモノだ。
 急傾斜のザレザレ道。ハイジは登りだから良いものの、下る時は石車に乗らないよう、
 落石を起こさぬよう注意を要する。
 この辺りからチラホラと逆行者と出会う。今朝五竜山荘を発った人達だ。

 
                  ↑注意を要するザレた登山道

 6:40−50 (小休止) パンを食べ日焼け止めヌリヌリ。

    ↓五竜岳
 

 五竜岳がだんだん近づいてくる。急傾斜の登山道をひと登りで山頂である。

 7:40−50 五竜岳(小休止)

 
               五竜岳より望む鹿島槍ヶ岳

 
              五竜岳より望む白馬岳方面

 8:25 五竜山荘通過

  ↓鹿島槍                          ↓五竜岳
 

 8:45−9:00 (大休止・パン&日焼け止めヌリヌリ))
 ちー隊長へ、無事下山できそうな旨メールする。
 順調に歩いてきたので、エスカルプラザ15:00発のバスには充分に間に合う(^^)
 あとはひたすら、遠見尾根を下山するだけだ。

 
             遠見尾根より望む鹿島槍ヶ岳

 9:30 池塘通過

 
               池塘越しに望む五竜岳

 ひたすら歩を進める。心は既に下山後のビール♪へと飛んでいるのだが、遠見尾根は
 小さなアップダウンがあり、樹林帯に入ると異様な暑さで、なかなか捗らない(^^;

 10:30 中遠見山(2037m)通過

 10:45 小遠見山分岐通過

 11:00−05 (小休止・日焼け止めヌリヌリ)
 休まずゴンドラ駅舎まで行きたかったのだが、喉がカラカラであ〜る。

                                    ↓アルプス平駅
 

 11:35 アルプス平駅着。ゴンドラ乗車券購入時に申し出ると、エスカルプラザ内の
 入浴割引券(-¥100)がいただける。

 ゴンドラを下車し、駅舎脇に建つ五竜エスカルプラザ内のお風呂でゆっくり汗を流し、
 施設内のレストランで生ビール♪と冷やし中華をいただく(^^)
 帰路利用するさわやか信州号は、エスカルプラザ前で乗車できる。
 缶ビールを買い、車中の人となったのはいうまでもない(^^)
 

山行記