ハイジの山歩記

 山域・山行名他  八ヶ岳南部 編笠山2524m〜赤岳2899m〜権現岳2715m〜三ッ頭2580m  (2011/7/22〜23)
  メンバー  ちー隊長&ハイジ
  概 略
 当初の計画は22〜24で、立山&剱&奥大日岳だったが、直前の天気予報で富山方面は曇り
 〜雨になってしまったので急遽変更し、夕立に遭わず安定していそうな八ツへ。
 二人とも未踏の権現岳〜赤岳へ、キレット小屋テン泊で、南側から主峰赤岳を目指す。

 月末の縦走に備え、二泊三日・テン泊装備はそのままトレーニングのため背負うが、暑さと睡眠
 不足で、編笠への登りと、権現からキレット小屋までは、思いの外キツかった(^^;

 前夜・八ヶ岳PAで車泊。
 深夜PA内で(しかもすぐそばで)故障したトラックの処置のため、2〜3時間位大轟音が響き、
 おかげで眠れなくなってしまった。車泊場所は、道の駅小淵沢にすれば良かった(^^;;

 小淵沢IC〜観音平間、コンビニ2件あり(セブンイレブン、ローソン)
 観音平Pに、簡易トイレ2つあり。
 
 
  7/22(金)
  晴れ後くもり

 観音平P 6:15〜9:35 編笠山 9:55〜11:55 権現小屋 12:15〜13:45 キレット小屋(テント泊)

 6:15 観音平P出発。
 緩やかな道をゆっくり進む。

 7:05−15 雲海(小休止・オレンジジュース)

 
        雲海より望む(生憎富士山、甲斐駒方面はガスの中)

 8:00 押手川分岐通過。

 

 8:15−25 小休止。

 傾斜の増す直登コースは、先日日帰り装備で歩いた時にはまったく急に感じなかったが、今日は
 荷も重く、暑さと睡眠不足、さらに朝食に食べたコンビニおにぎり2ヶが中々消化せず、胃のむか
 つきが治まらない(^^;
 かなりゆっくりペースで歩くが、30分でギブアップ(><;)

 9:05−10 小休止。
 編笠山まで、凄〜く遠く感じる(^^;;

 9:35−55 編笠山(大休止・おにぎり)
 ガスの中・前回と同じく、なにも見えない山頂であ〜る(; ;)
 

 山頂から一旦、青年小屋へ向けて下る。
 樹林の湿っぽい道を抜けると、視界が開け、ガスの切れ間に青年小屋が見えた。
 岩ゴロ道を慎重に行く。

 

 10:15−30 青年小屋(小休止)
 編笠山と権現岳の山バッチが売っていないかチェックしたが、小屋オリジナルの八ヶ岳バッチ
 しか売っていなかった。
 
      青年小屋より望む編笠山           妙に惹かれてしまう【遠い飲み屋】提灯(^^)

 青年小屋から再び樹林の道を登る。

 11:00 のろし場通過。
 

 のろし場付近からギボシ間は、多種類のお花がいっぱい♪(記事最後の花写真集参照)

 
                初見のシコタンハコベ

 背丈の低い黄色い花が沢山咲いている。今まで見たことがない花だ。

 
               初見のミヤママンネングサ

 
                  ガレ場の登山道

 
                   鎖場もある。

         ↓ギボシ
 
              ギボシのピークは巻いて行く

 11:30−35 小休止。

 
                  シコタンソウ
 
                 権現小屋が見えてきた

 11:55−12:15 権現小屋(大休止・おにぎり)

                            権現小屋

 お天気は予報ほど良くはなく、ガスで遠景は望めない。
 小屋から一段上がり縦走路へ。

 
                これから向う縦走路

 緩やかに下り、間もなく梯子場現る!
 数連の梯子場が続き、長くなる経験はあったが、ひとつの梯子でこれほど長いのは二人とも
 初めてであ〜る。(地図には20mの表記)
 何段あるか数えながら下る。下っても下っても梯子というかんじ(^^) 

 
                鉄製の61段・源冶梯子

 
             地割れ?

 旭岳を巻き、急下り。荷が重いので、急下りは要注意だ。微妙にバランスを崩し前のめりになって
 しまったら大変! 筋力も弱っており、自力で立て直せず、ちー隊長を後ろから直撃してしまうわけ
 にはいかない(^^;
 登りも堪えるが、加齢に伴い、下りは以前に比べ本当に弱くなったと感じる(^^;;

 13:00−10 大下りの後、少し登り返して小休止。眺めのよいピークだ。
 相変わらずガスで遠景は望めないが、今下ってきた道や、これから行くピークが見える。

  ↓ツルネ           ↓コマクサ群生地
 
             ツルネへ向け緩やかに登り返す

 登り返しピークに近づくにつれ、斜面の一部がピンク色に染まっているのが見える。
 何の花の群生かなぁ〜と、辿りついてビックリ!! 見事なコマクサの群生地であった。

 先ほど休憩したばかりだが、二人ともザックを放り出し、その見事さに歓声を上げる\(^o^)/

 写真では判り辛いが、一株一株が大きく、花も鈴なりについている。
 こんなに大きく立派なコマクサの群生を見たのは初めてだ!
 初めて辿る道は、初めて見るものが多い♪

 

 

 コマクサに夢中になっているうちに一時ガスがきれ、目の前に赤岳が姿を現す\(^o^)/

     ↓中岳              ↓赤岳(2899m)
 

 ケルンの積まれたツルネのピークを過ぎ、再び樹林帯の急降下。
 ひと下りでキレット小屋だ。

 

 13:45 キレット小屋着。(テント泊) テン場代1人¥550。ビール(スーパードライ)500ml¥700。

    キレット小屋とコマクサ畑(^^)                   白花のコマクサ

 
           小屋&テン場兼用トイレ(ペーパー付き)

 小屋から少し先、一段下った所にテン場はある。我らが本日1番のり♪

 
                 傾斜地にあるテン場

 水場は、テン場から数分下った所。水場までの足場が悪いので、サンダル不可です。

 
              水場

 14:50 乾杯♪(ビールの後、焼酎のお湯割り)
 おつまみは2本持ってきたキュウリと塩コンブの和え物。
 ホテイフーズのレトルトパウチ・鳥軟骨と砂肝。初めて購入してみたが、食感も良くなかなか
 グットです♪
 つまみ兼夕食で、マ・マーのショートスパゲティ(早ゆでタイプ)300g、ソースは青の洞窟シリー
 ズのぺぺロンチーニ。食後にコーヒー。

 18:30 消灯(爆睡!)
 
 
  7/23(土)
  晴れ  

 テン場 5:10〜6:40 赤岳 7:00〜8:10 テン場 9:45〜11:40 権現岳 11:45〜12:25 三ッ頭
 12:40〜14:30 分岐 14:35〜15:05 観音平P

 4:40 起床。朝食は食べず、行動食で。
 
               我が家と大天狗&小天狗

 5:10 テン場出発。テントはそのままに、ここから赤岳を往復する。(小屋番さんにその旨告げる)
 ハイジのザックに二人分の雨具、水、行動食のパンを入れ、ちー隊長が背負う。
 よってハイジは、お姫様登山であ〜る(^^)♪
 

 小屋から一段上がった縦走路へ。目の前には大天狗&小天狗の岩峰が連なる。
 
            チシマギキョウと権現岳方面

               ↓阿弥陀岳(2809m)       ↓中岳
 

 

 5:40−50 ひと登りした所の平坦地で小休止。(パン)
 これから尾根へ向けガレ場を登るが、岩尾根が屏風のようにそそり立っている様は圧巻!

                           ↓この辺に向けて登る

 
               小休止ポイントより望む

 空身なこともあり、思ったほど苦しくなくどんどん進む(^^)

 

 6:00 ひと登りで稜線へ。

 
   稜線へ登りつめるとすぐに短い梯子場現る

 期待に反してガスがでて、辺りは真っ白(; ;)
 岩尾根を注意しながら歩く。

 先ほどから登山道脇に、綿毛を沢山目にする。その綿毛は葉も違うしチングルマではなさそうだ。
 なんの花だろう・・・。今までみたことがない葉と綿毛だ。
 そのうち綿毛の群落の中に、一つ二つ残っている花を見つけた。この白い花は初めて見るが、
 もしかして、チョウノスケソウ? 帰宅後図鑑で調べてみたら、やはりチョウノスケソウであった。

        チョウノスケソウ(綿毛)                 初見のチョウノスケソウ

 ガスはきれず、真教寺尾根や中岳からの道と合わさり、赤岳はもうすぐのハズだが何も見えない。

 6:40 赤岳山頂。う・わ〜っ!!まさかの真っ白。何も見えない山頂であ〜る!写真を撮り通過。
 とりあえず頂上山荘へ行き、ベンチで休憩しながらガスがきれるのを待つことに。
      
       赤岳山頂                      ↑赤岳頂上山荘より望む山頂

 頂上山荘前で休憩中、多くの登山者がぞくぞくとやってきた。朝食を終え、展望荘から来た人達か。

 7:00 ガスがきれそうにもないので、赤岳頂上山荘出発。
 山頂は、標識前で写真を撮る人の順番待ちとなっていた(^^;
 我らはそそくさと通過し、来た道を戻る。

 
         一瞬見れたブロッケン♪(わかるかなぁ〜)

 
       登りでは気付かなかったが、尾根道も結構急だった(^^;

        ↓三ッ頭     ↓権現岳 ↓ギボシ↓編笠山
 

 

 7:30 尾根道から短い梯子を下り、これよりガレの超急下り。写真で見るより実際はもっと急だ。
 空身だからいいようなものの、ここをテン泊荷物で下りたくないなぁ〜と思う。

   ↓赤丸部はテン場
 
               超急下りのガレ場

 落石を起こさないよう慎重に足を置く。空身の割になかなか捗らない道であ〜る(^^;

                  ↓阿弥陀岳           ↓中岳
 
              下るとガスがきれてきた??

 写真を撮ったり、途中行き合った人と言葉を交わしたりしたが、ワンピッチで下りてきてもコース
 タイムしっかり要した道であった(^^;;

 8:10 キレット小屋着。
 ラーメンを作りいただく。食後にコーヒー。ゆっくりした後テント撤収。 

 9:45 小屋番さんに挨拶し、キレット小屋出発。
 小屋から一段上がった縦走路へ出ると、ガスがきれて赤岳が見えてきた\(^o^)/

        ↓赤岳
 

 少し待つと山頂の雲が完全に取れた\(^o^)/

                ↓赤岳
 
             赤線部が赤岳へのルート?

 
              ツルネ付近より望む富士山

 10:30−35 小休止。

 
           休憩ポイントから赤岳を振り返る

 
            休憩ポイントから見上げる旭岳方面

 目の前の聳えるピークへ、登り返す大変さを思う・・・(^^;
 樹林帯へ一旦下り、心拍数をあげないよう、ゆっくり登る。

 

 登りは見た目程ではなく、淡々と歩を進め30分弱で登り着いた。
 縦走路から少し逸れた旭岳の山頂へ。

 11:05−10 旭岳 2672m(小休止)

 

        ↓阿弥陀岳    ↓中岳         ↓赤岳
 
                  旭岳より望む

                      ↓権現岳
 
                旭岳より望む権現岳方面

 長い鉄梯子を一気に登る。
 ペースを落とさず登りきりたいところだが、ちー隊長のようにはいかず、40段位でペースが
 落ちてしまったハイジであ〜る(^^;
 でも休まず、なんとか登りきりました〜(^^)v
 
                  61段・源冶梯子

                                      ↓ギボシ
 
                                ↑権現小屋

 
             権現岳付近より望む編笠山

 11:40−45 権現岳(2715m) 小休止。

 

 山頂からは、赤岳方面は再びガスの中で見ることが出来ず・・・(; ;)

 権現岳からは、往きとは違う、三ッ頭から観音平へのルートを行く。

 
           権現岳からは一箇所の鎖場通過

                          ↓三ッ頭(2580m)
 

 

 12:25−40 三ッ頭(大休止・パン)

                ↓権現方面はガスの中
 
                 三ッ頭山頂(2580m)

 12:45 前三ッ頭分岐通過。

 
                  初見のニョホウチドリ

 13:25 木戸口公園通過。
 この辺りからアブ攻撃に会う(^^;
 緩やかな道が続く。

 13:50−55 小休止。

 14:30−35 分岐(小休止)

 

 分岐から観音平へは、一旦下り登り返しがあった。

 15:05 観音平P着。

 南八ヶ岳花写真集(各画像クリックで拡大)


ホタルブクロ

タカネニガナ

ヨツバシオガマ

シコタンハコベ

ミヤママンネングサ

イブキジャコウソウ

ミネウスユキソウ

タカネイバラ

コバノコゴメグサ


ミヤマダイコンソウ

シコタンソウ

ミヤマオダマキ

ハクサンシャクナゲ

ムシトリスミレ

クモマナズナ

ヤマブキショウマ

ミヤマダイモンジソウ

コマクサ

タカネナデシコ

キンロバイ

チシマギキョウ

チョウノスケソウ

タカネツメクサ

ヤツガタケキスミレ?

ハクサンイチゲ

イワベンケイ

イワベンケイ

コマクサ

ニョホウチドリ

シナノオトギリ

バイケイソウ

  

後  記

 ヒルサイドホテルで汗を流し帰路に就く。

 美濃戸以外からの初めての赤岳は、全く別の山に登ったようで新鮮だった。
 縦走路は歩きごたえがあり、権現岳からは殆ど人と会わなかった。
 のろし場からギボシ間、キレット小屋から赤岳間のお花も良かった。

 お花は良かったものの、アブ攻撃には閉口するので、次回からは夏を避け、空気の澄んだ季節
 に再訪したい。


山行記